大学で何を学ぶか

学習空間高崎筑縄,前橋大島教室の清水です。緊急事態宣言の5月末までの延長が決まりましたが,いかがお過ごしでしょうか?引き継ぎ不要不急の外出を避けるとともに,マスク着用,手洗い,うがい,手指消毒…等,引き続き感染防止に万全を期しましょう。長引く自粛要請により,かなり疲弊している生徒が大多数だと思いますが,自分の命,周りの人の命を守るため,そして1日も早く日常生活を取り戻すため,今はもう少し我慢しましょう。

先日大学入試の長文問題でマイクロファイナンスに関する文書を目にし,ふと大学時代のことを思い出しました。マイクロファイナンスとは,信用がなく従来銀行で融資を受けることのできない貧困層が,グループで貯蓄を行い,その貯蓄額に応じてグループで融資を受けるというものです。最近は中学校の社会の教科書や,高校のコミュ英の教科書でも取り上げられるようになりました。

私は大学時代地域社会学を専攻し,マイクロファイナンスについてタイの貧困層を含むコミュニティを事例に研究していました。

タイは元々農業国でしたが,1960年代に商業国を目指そうという国策が出されます。バンコクの港での荷物の積み下ろしが主な仕事でしたが,農村から仕事を求め人が流入し,1970年代になると,住宅の供給が人口に追いつかなくなってスラムが形成されていきます。

1980年代になると,政府はスラムの強制撤去に乗り出しますが,異なる場所に新たなスラムが形成され,失敗に終わります。

1990年代になると,政府はスラムの強制撤去をやめ,都市コミュニティ開発機構(UCDO)が中心となり,スラムの改善へと政策を転換しました。UCDOの支援の下,住民はグループで貯蓄を行い,信用を得,グループで融資を受け,居住環境の改善を行っていきます。

2000年にUCDOは農村開発基金(RDF)と合併し,コミュニティ開発機構(CODI)へと改組され,ボトムアップ型の開発を行っていきます。

2000年時点でタイには2000ものスラムコミュニティがありましたが,その半分以上がUCDOのメンバーでした。それらは120のネットワークに参加し,経験や情報を共有し,住民主体の開発を加速させていきます。

この活動はバーンマンコン・プロジェクトと呼ばれ,CODIのホームページによると,2003年から2018年でタイ77県中76県の405市町村に広がり,1,035のプロジェクトを実施し,105,739の貧困家庭がきちんとした,安全な,定住できる家を手にしたそうです。

大学を卒業して時が経った今でも時折タイを訪れますが,行くたびに大学時代を思い出すと同時に,また新たな発見があります。本当に楽しく充実した大学生活だったと思います。新型コロナの影響も長引きそうなので,次はいつ行けるでしょうか?

大学受験生は入試改革,長引く休校で不安でしょうが,こんなときだからこそ,何のためにこの大学に行くのか,大学で何をやりたいのか自分に問いてみてください。そして嫌なニュースを忘れるくらいど真剣に勉強してください。それがストレス解消につながります。何をいつまでにどれくらいのペースでやるかはそれぞれの教室の先生が親身になってカリキュラムを組むので,安心してください。

1日の進歩は小さなものかもしれない。しかし日々の進歩が大きな成果になる!

群馬の塾なら個別指導の学習空間

SNSでもご購読できます。

まずは1週間の無料体験学習をお試しください

コメントを残す

*

CAPTCHA